蘇端(そ・たん)は1988年、中国・山東省曹県生まれ。2012年に上海視覚芸術学院(Shanghai Institute of Visual Arts)を卒業し、現在は上海を拠点に活動している。
上海視覚芸術学院は中国を代表する芸術大学の一つとして知られ、視覚芸術、デザイン、映像、パフォーミングアーツなど幅広い分野を擁する総合芸術大学である。 西安交通大学
画家であり詩人でもある蘇端は、2015年より本格的な創作活動を開始した。主な表現媒体は絵画でありながら、インスタレーション、コンセプチュアル・アクション、詩作などにも取り組んでいる。彼女にとって媒体の違いは本質的な区別ではなく、いずれも自身の思考や感覚を表現するための手段である。
作品を貫く重要なテーマは「生命感」である。植物や動物、農村風景、記憶、死、民俗的な儀礼などをモチーフとしながら、生と死を対立する概念としてではなく、互いに絡み合う存在の状態として捉えている。
山東省の農村で育った経験は、彼女の作品にたびたび現れる村落の風景や植物、土地の記憶、そして民間文化への関心へとつながっている。日常のなかに潜むかすかな生命の気配を見つめながら、現実と記憶、観察と想像のあいだを行き来する詩的な世界を描き出している。
映画監督ルイス・ブニュエル、詩人フェデリコ・ガルシア・ロルカ、作家ウィリアム・フォークナーのほか、ペーター・ドイグやママ・アンダーソンらの作品から影響を受けている。